秘めた恋
今日は定時で上がると表参道へと足を運んだ。
私の好きなブランドが新作を発売するというハガキが一週間前に届いた。
ここのブランドは他のブランドよりも値が張るため買うつもりはないのだけど
宝石店に行くだけでも目の保養になると思った。
綺麗な物を見て綺麗な物に囲まれると自分にも輝きが増すような気がした。
角を曲がり、その店の近くまで歩いていたとき、その店から男女が出てくるのが
目に入った。
可愛らしい女の子が隣の男の人の腕をつかんで「わ、私、食べ物が良いです。」と
言っているのが聞こえた。
その隣の男性が愉快そうに「分かった。」と返事した。
私は彼の方を見て驚いた。もしかして・・・
「もしかして和馬君?」
私は気づいたら彼に声をかけていた。
「もしかして和馬君じゃない?」
正直嬉しかった。彼と会うのは何年ぶりだろう。
久しぶりに見る彼は、貫禄があって大人の色気を感じさせた。
社会人という責任感を追ってまた一段と逞しくなった気がした。
「美雪さん・・・。」
だけど彼は私に会えて嬉しくなさそうな気がした。
「なんで、ここに・・・。」
「偶然ね、ちょうどここのブランドの新作が欲しくなって・・・。
相変わらず男前ね。」
そう大人ぶったように言って彼に近づくと私は彼の顔を覗き込んだ。
「やめてくださいよ。」
「あら?なんで?」
私はからかうように言って微笑んだ。
大人の女の余裕を見せたかったから。
だけど私は先程から彼の隣に立っている女性の方も気になった。
「お隣の彼女は?」
「同じ会社の知り合いです。」
彼女は私と目が合うと「は、初めまして。」と応えた。
「可愛らしい女性ね。」私は優しく微笑んだ。
すると彼が「これから食事するんで失礼します。」と言って
彼女の肩を掴み引き寄せ、踵を返した。
あまりのそっけない彼の態度に少しショックを受けたものの
久しぶりに会ったのだし、色々あったから仕方ないよねと自分に言い聞かせた。
だから私は彼の背中に向かって「また、連絡しても良い?」と聞いていた。
彼は無視して行ってしまったけれど。
私の好きなブランドが新作を発売するというハガキが一週間前に届いた。
ここのブランドは他のブランドよりも値が張るため買うつもりはないのだけど
宝石店に行くだけでも目の保養になると思った。
綺麗な物を見て綺麗な物に囲まれると自分にも輝きが増すような気がした。
角を曲がり、その店の近くまで歩いていたとき、その店から男女が出てくるのが
目に入った。
可愛らしい女の子が隣の男の人の腕をつかんで「わ、私、食べ物が良いです。」と
言っているのが聞こえた。
その隣の男性が愉快そうに「分かった。」と返事した。
私は彼の方を見て驚いた。もしかして・・・
「もしかして和馬君?」
私は気づいたら彼に声をかけていた。
「もしかして和馬君じゃない?」
正直嬉しかった。彼と会うのは何年ぶりだろう。
久しぶりに見る彼は、貫禄があって大人の色気を感じさせた。
社会人という責任感を追ってまた一段と逞しくなった気がした。
「美雪さん・・・。」
だけど彼は私に会えて嬉しくなさそうな気がした。
「なんで、ここに・・・。」
「偶然ね、ちょうどここのブランドの新作が欲しくなって・・・。
相変わらず男前ね。」
そう大人ぶったように言って彼に近づくと私は彼の顔を覗き込んだ。
「やめてくださいよ。」
「あら?なんで?」
私はからかうように言って微笑んだ。
大人の女の余裕を見せたかったから。
だけど私は先程から彼の隣に立っている女性の方も気になった。
「お隣の彼女は?」
「同じ会社の知り合いです。」
彼女は私と目が合うと「は、初めまして。」と応えた。
「可愛らしい女性ね。」私は優しく微笑んだ。
すると彼が「これから食事するんで失礼します。」と言って
彼女の肩を掴み引き寄せ、踵を返した。
あまりのそっけない彼の態度に少しショックを受けたものの
久しぶりに会ったのだし、色々あったから仕方ないよねと自分に言い聞かせた。
だから私は彼の背中に向かって「また、連絡しても良い?」と聞いていた。
彼は無視して行ってしまったけれど。