秘めた恋
「で、それで何で落ち込んでたんだよ。」

話を戻され、私はハッなると先ほどの出来事を彼に話し始めた。


【回想モード】

「おはようございまーす！」

元気よく挨拶をしながら事務所に入ると一目散に古橋さんを探した。
彼にも元気よく挨拶をするためだった。

だけど朝から目に入ったのは彼が仲良さそうに女性社員と
話しているところだった。

「もう、やだー！！」
福田さんという女性が彼の肩をパシンと可愛く叩く。
その光景を私と浅利さんが睨みながら見る。

「おはよう。」

後ろから高梨さんが入ってきて、私の横を通り過ぎる。

「お、おはようございます。」

彼女はあの二人には目もくれず、ＰＬの杉並さんところへ向かうと
何かを報告し始めた。
どうやらデザイン画の打ち合わせをしているようだった。

「あー、あっちもこっちも仲が宜しいことで」と心の中で
つぶやいて

【回想モード終了】

「そうゆう訳で私の気持ち知っててやってるんですかね！？」

「何を？」

「あーやって他の女といちゃいちゃしてるの見せ付けるの。」

「さぁ」

「むかつきません！？」

「いや？」

相手が女だと嫌じゃないのね。

「でも、ま、あいつはなんかあると思ったよ。」

何かを思い出したようにオオハシさんが言った。

「え！？なんですか！？」

「いや、うまくは言えないが・・・。誰にも言えない何か秘密があるというか」

「秘密・・・？」

「忘れられない女がいるとかなｗ」
そう愉快そうに応えるとので

「もう！からかわないでくださいよ！！」と私は本気でオオハシさんの腕を殴った。

「いてっ！！」

もう！こんな男に相談するんじゃなかった！そう後悔をするも
なぜか彼には素直に相談してしまう。
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