秘めた恋
家にいても先ほどの光景が蘇り、勉強が手につかなかった。

「でも、もし本当に彼が私を好きだったら・・・・。」

何度もあの光景を思い出す。


「霧島さん、メガネ取った方が良いんじゃない?」

「だまって・・・・。」


彼のキスは熱くて甘くてとろけるようだった。
本当に素敵だった。

「はぁ・・・バカみたい。」

私は、椅子から降りてベッドの上に転がると大の字に仰向けになった。

「古橋君・・・・・ダメだよ。」

これ以上、あなたのことを考えたら好きになってしまう。
私の方が本気になってしまう。

「ダメ・・・だよ。」今度は震える声で自分に言い聞かせた。

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