秘めた恋
「どうゆうことよ!」

人通りの少ない1階下のフロアにある非常口を出た場所で
私は景色も楽しむことなく彼を非難するかたちで言った。

彼は胸ポケットからタバコを取り出すと火をつけ
何事もなかったのかのように「そうゆうことだよ。」と言った。

「私がデザインを考えたのに何もないわけ?」

すると彼は煙を吐き出すと「お前がデザインを考えたと説明してない。」と
悪びれもなく応えた。

「は!?」

「俺が考えたということにした。」

「は!?そんな馬鹿な話誰が信じるのよ・・・」

「副社長は信じたさ。まぁ、そう怒るなよ、今度飯おごってやるから。」

「ちょ・・・そんなの納得が・・・」

すると賢斗は私を抱き寄せ、キスをしてきた。

ん・・・・タバコの臭い苦手なのに・・・。

しかめっ面の私を見て彼は唇を離すと流し目で
「お前のそうゆう子供っぽい反応も悪くないな」と
言うとまた唇を重ねてきた。

「やめ・・・」

「結婚日どうしようか。そろそろお前も折れろよ。」

彼は焦燥感に満ちた感じでその後もがむしゃらにキスを迫った。
私は、特許のことに納得出来なかったが私から彼に対する愛情が薄くなってるのを
気づきたくなくて申し訳なさから彼のキスを黙って受け止めた。
< 81 / 175 >

この作品をシェア

pagetop