君は囁く~涙とともに~
好きだから
それから時間は刻一刻と過ぎていって、
もうお昼。
「おーい!
一緒に食おうぜ!」
大翔が俺に向かってそう言った。
「おう!」
俺もそう言い、持ってきておいたパンを手に持つと席を立った。
本当は席移動とか駄目なんだよな。
だからみんな、先生が教室にいない間に動く。
「おい!早く!
豊田が来る前に!」
もう大翔の席に集まっていた四人が俺を急げと言うような目で見つめる。
その目に答えるように頷くと、急いで大翔の席へ向かった。