君は囁く~涙とともに~
「もしかして……」
唯がぼそっとそう言う。
もしかして…?
「光ちゃん、心配してくれてるの?」
……ん?
あぁ、そう捉えたか。
まぁ、有り難い受け取り方だな。
「まぁ、な…
一応幼馴染みだし?」
俺が最大に格好つけて言うと、
唯の目はキラキラと輝き出す。
「光ちゃん…!
大好き!!」
「…は?」
「やっぱり、光ちゃんのこと好きになって正解だった!
こんなこと言われたら…余計諦められないよ!」
…あぁ。
全然有り難い解釈なんかじゃなかったな。
むしろ迷惑。
何で俺格好つけちゃったんだ。
今更ながら、後悔してしまう。