愛してる

それから数時間。
時計の針は十二時半を指していた。
これからお昼休憩。
他の社員さん達も次々と出ていった。

「で、話ってぇ?」

奈々子さんが待ってました!とでも言うような雰囲気を醸し出しながら私の元へ来た。
それを見て、原田さんもついてくる。

「すっごくどうでもいいような話なんですけどいいですか?
ただ私が話したいだけで…」

苦笑いを浮かべながら私がそう言うと、
奈々子さんは首を横にふって笑った。

「私、聞きたい!」

奈々子さんの横で原田さんも頷いている。

「じゃあ…話しちゃいます!」

まぁ、話したかったんだけどね?
だから聞きたいって言われたのが嬉しくて、思わず口角を上げてしまう。
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