シアワセの方程式
プロローグ

今日も一日中倦怠感を抱えながら過ごした。
私にとって毎日は、怠く、意味のない日々と言っても過言ではない。毎日同じことを繰り返している。



そんな毎日の中で唯一の楽しみが私にもあった。

それは、空を見ること。私はどんな空も好きだ。
朝日で赤く染まった空や、日暮れが始まり星が輝いている空、どんよりと曇った空、太陽が高く昇る青い夏の空、雪を降らせる少し悲しい表情の空……。
私はいろんな顔を見せてくれる空が、小さい頃から大好きだった。


私の両親が事故で死んだ時も、空だけが嘘と偽りの世界から出してくれるような気がした。
どんなときでも、見守ってくれているような気がした。



そう、そして今でも心の支えとなってくれているのだった……。
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