シアワセの方程式
四つ星*朝礼
「おはよー、文菜。」
悠輝の声がした。
今日はいつもより15分早く出て、悠輝より先に着こうと思ったのに…。軽く驚きを抱えながら悠輝に挨拶を返した。
「悠輝おはよう 。いつも早いんだね。」
「俺の大好きな彼女を待たせるわけにはいかないからなぁ。」
私はこういうのは苦手である。
サラッとそんな風に言って、きっと後から嫌いになったとか言うんだろう、とか思ってしまうからだ。
実際何度もそうやって捨てられた美祐を見てきたせいか、そういうことを言っている人はあまり信用ならないという考えになってしまっている。
本当、素直じゃないなぁと我ながら思う。せめてそこを直せたら、もう少し可愛くなれる気もしなくはないのだが。