シアワセの方程式
学校に着き、朝礼に参加した。
また面倒くさい、だらだらとした校長の話を聞き、怠さが募り始めた頃、新生徒会長の発表となった。
「今回の会長も、どうせ変わらないだろうな。」
そう軽く呟いたとき、眼鏡をかけた、黒髪の男子生徒が壇上に上がった。そして自己紹介をしたとき、生徒のざわめきと昨日の黄色い声援があがるのがわかった。
「皆さんこんにちは。新生徒会長に任命されました、佐竹翔です。」
黄色い声援がさっきより増えて、 体育館中にぐわんぐわんと響いた。そして怠さと頭痛が同時に襲ってきて、それにイライラした。どうしてこの男が出てきただけで、私はこんなに嫌な思いをしなくてはならないんだろう。
先生達が必死に止めようとしている。
「もう、だめだ。」
私はそう呟くと出口へと向かい、外へ飛び出した。