シアワセの方程式
五つ星*生徒会長
教室に戻ると、美祐が待っていた。
「あんた、また抜け出したでしょー!まったく……。心配したんだからね?」
美祐はお母さんのようだ、と怒られながら思う。
「だって、苦しくて空が恋しくなった。」
「お前は空の恋人かっ!」
時々思う、美祐は漫才師になれる素早さがあると。
「ごめんなさーい。もう今日は放課後まで行かないからー。」
「授業中に抜け出さないでよー?まったくもう。」
そう、私は苦しくなると、どうしても空が見える渡り廊下非常階段へ行ってしまうのだ。
たとえ、悠輝と話している時でも。
それくらい、私にとってそこから見える空は特別だったのだ。