一秒の確信
廊下に出た途端、いきなりの事だった。

塚本があたしの顔を捕まえて濃厚な接吻を与えた。

結「や…塚本…!!」

塚本「誰も見てない…。可愛い顔…。」

塚本とあたしの身長差で首を上げるのが少し苦しかった。

それでも…
塚本の長い指先が…妖艶な目つきが…背中をなぞる。

結「くすぐった…いよ…塚本ぉ…。」

塚本「結…マジでめんこい。飲めない酒なんか煽るから。」

塚本は女だった。
なんて色目であたしを墜とす。

塚本があたしの背中をまさぐりながら、話す。

塚本「ね…こぉゆー事した事あんの?…」

結「な…!!なんで?……な…い…よ。つ…塚本はあるの…?」

塚本は黙った。
そして、哀しく笑いながら言った。

塚本「あるわけないじゃん。」
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