放課後は秘密の場所で。
「な、なんで?」





「ただ、苺には真琴って呼んでもらいたい。」





「っつ―――――。」





私は頭を横に振る。




私にはそんな大層なまねできない、真琴君で精一杯。





「真琴く「苺、呼んでよ。」




真琴君は、私の言葉を遮りそう低く透き通る声を発した。




「・・・・まこ・・・。」




頑張って声を搾り出す、まことのとまで出てこなかった、それくらい緊張した。




「ダメ、ちゃんと呼んで。」




頑張っているにもかかわらず、まだ呼んでと急かしてくる。
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