Classbook



所長に渡されたのは新しい鑑定依頼。

しかも明日までって


今日も徹夜決定じゃんか。

…就職2日目にして厳しー


「あら、また鑑定?」

「…みたいです」


研究室に戻れば、鑑定がひと段落したようで、浅見さんが休憩をとっていた。


「所長もねー。入ったばっかりの子にそんなに厳しくしちゃいけないわよねー」

「仕事ですから」

ことばではそういいながらも内心は、あのくそじじいって思ってます。

私に寝る時間をくれと

まー、当たり前のごとくそんなことは言えないんで

いったら、速攻、首ですから。


「所長はきっとせんべいだけで生きていけると思うのよ」

「そうですか?」


じっさいのところ、せんべいを食べているところしかみたことがないんですけど。


「今度、所長の研究室に入ってみなー。あそこ、せんべいばっかりだから」


なんだか、ものすごく想像できる。

今度、ぜったいに入ってみよ。

一度、そうやって言われるとものすごく興味がわいてくるもので、とてつもなくあの中をなぞいてみた君ってくる。




< 12 / 117 >

この作品をシェア

pagetop