続:first love~世界で一番素敵な初恋~


それは私にとって衝撃的だった。


正直、父を殺した犯人の裁判については重い刑に処せられたことしか知らなかった。


だからまさかお母さんが弁護士として関わっているとは夢にも思わなかった。


私が記憶を失っている間に、お母さんは私の知らない所でたった一人で闘ってくれてたんだ。


「ごめん……嫌なことを思い出させたね。」


お母さんはまた辛い記憶を思い出させると思ったみたいだけど、私は西園寺のお陰でもう自分のことを責めたりはしない。


だからお父さんのことは私の中で一つの区切りをつけていた。


「ううん、もう大丈夫だから。」


もう私は現実に目を背けたりはしない。
ちゃんと前を見るって決めたんだからもう泣いたりはしない。



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