続:first love~世界で一番素敵な初恋~
「それにしても大変だったんだな、島崎。」
「先生、今は島崎じゃなくて佐倉ですよ?」
「そうだったな。悪い。
佐倉が転校してから女の子達が嘆いて大変立ったんだぞ?
何で唯那様が転校したんですかって毎日誰かが必ず聞いてくるんだよ。」
「………そうだったんですか。」
「でも、半年で戻ってきてくれてよかったよ。
テニス部顧問である俺からすれば全国大会覇者の佐倉に戻ってきてもらえば有り難いし。
勿論、テニス部には入部するだろ?」
森田先生は一応テニス部顧問なんだけど、自分よりも部員の方が強いからとコートに足を踏み入れることはあまりなく、形だけの顧問をしていた。
「はい、勿論ですよ。
今年も大会に出るつもりなんで。」
「なら、早速これ書いとけよ。」
そう言って渡されたのは入部届け。
「今書きますね。」
入部届けに名前を書いて提出すると、私は森田先生に連れられて教室へと向かう。