続:first love~世界で一番素敵な初恋~


「えーと、皆さんお久しぶりです。
私は今までずっと母の姓である”島崎”を名乗っていましたがこれからは亡くなった父の姓である”佐倉”を名乗ります。
ということで、改めまして佐倉唯那です。よろしくお願いします。」


自己紹介をすると、クラス全員が大歓声を上げ、拍手で迎えられた。


「唯那、おかえりー!!!」


席が前である親友の裕美も私の転校を喜んでくれた。


「テンションが高いとこ悪いが、実はもう1人アメリカから転校生が居るんだ。」


その一言でクラスが一気に静かになったが、さっき教室に行った時に転校生と呼べる生徒なんて1人も居なかった。


「どこに居るんですかー?」


クラスの子がざわつくけど、誰かが教室の中に入ってくる気配はない。


「それが、飛行機が遅れてるらしくて到着までもう少し掛かるらしい。」


そう言えば、私の隣の席が空いてる…………


これ、もう一人の転校生の席だったんだ。


しかもアメリカって、西園寺が居る国なんだよね。


………って、アメリカだけで反応してしまう私って重症かもしれない。


まだあと5年もあるのに、最初からこんなんじゃ駄目だよね………


< 31 / 117 >

この作品をシェア

pagetop