続:first love~世界で一番素敵な初恋~
「ねぇ、唯那。
転校生の友倉尚輝くん、かっこいいと思わない???」
昼休みになると、2年生の時みたいに裕美と机を合わせてお弁当を食べる。
「ごめん、全く思わない。」
お弁当の蓋を開けてすぐに切り出された話題はもう1人の転校生、友倉尚輝のこと。
私は彼については全くと言っていいほど興味が無くて裕美の話にただ頷くだけだった。
「唯那、ちょっとは興味持ちなさいよ!」
そんなこと言われても、興味が出ないんだから仕方ない。
「…………まぁ、唯那の婚約者が格好良すぎるからねー。
他の男の子に興味が持てないのは仕方ないか。
やっぱり友倉くんより西園寺さんの方が格好いいと思う?」
「…………うーん。
私、西園寺のことを格好いいなんて思ったことないからなぁ。
全然好みじゃないし。」
鵬龍学園に居た時に女の子達が騒いでたけど、私にはそれが理解出来なかった。
「贅沢な奴め。
じゃあ、唯那はどういう人がタイプなの?」
「タイプは勿論、西園寺だよ?
今は西園寺以外の人とか考えられないから。」
「あーあ、聞かなきゃよかった。
御馳走様。」
裕美は口を膨らませて拗ねたような口振りになる。