続:first love~世界で一番素敵な初恋~
またこの人は……
アメリカ帰りの影響なのか、普通の人は恥ずかしいと思うであろう言葉をさらっと言ってしまう。
「私はあなたのことを好きになることなんてないから!」
「何で始まる前からそんなことが言えるわけ?」
「だって、私には婚約者が居るから。
悪いけど、私は婚約者以外の人を好きになんてならないから。」
こう言えば絶対に諦めてくれると思った。
なのに…………
「あっそ。」
友倉尚輝の反応は意外なものだった。
「あっそって………
分かってくれたの?だから、私はあなたを好きになるなんて………」
「俺には婚約者が居ようと居まいと関係ねぇから。
相手が居るんだったらそいつから奪うだけだ。」
だから、何でそういう発想になるわけ?
「俺に何言っても無駄だから。
何があってもお前だけは諦めるつもりはねぇ。」
そう言い残すと、友倉尚輝は屋上を後にした。