続:first love~世界で一番素敵な初恋~


結果は私が勝ったけど、勝負の勝ち負けよりも楽しかったの方が大きかった。


「やっぱり唯那には勝てねぇな。」


「そんなことないよ。
俊輔くんのボール、前よりも早くなってるしコースもかなり際どい所に入ってたよ。」


試合が終わるとすぐに反省会。


お互いが試合で思ったことを言い合って、次の練習ではそれを意識して行っていた。


と、その時、コートの中に森田先生が入ってくるのが見えた。


普段はあまりコートに来る人じゃないから珍しい。


「皆、集まってくれ。」


森田先生から集合の声が掛かり、部員全員が小走りで集まって整列をする。


「練習中に悪い。
皆に知らせがあってな。それを伝える為にここに来た。」


森田先生が言う知らせとはあまり良くない知らせの方が多い。


それを知ってか、皆の顔が緊張していた。


「また今年も地区予選が近付いてきた。
ということで、そろそろアレをやろうと思う。」


このアレを聞いた時点で多分、1年生以外は何のことか分かったはず……


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