続:first love~世界で一番素敵な初恋~
「泣くんじゃねぇよ…………」
そう言いながらも、西園寺は私を包み込むようにそっと抱きしめてくれた。
「……………ありがとう、西園寺。そう言ってくれて凄く嬉しい。」
「それでな、唯那。俺と一緒にアメリカに来てほしいんだ。」
「え?」
私は驚いて涙がぴたりと止まってしまった。
「唯那には俺の妻として傍に居てほしい。」
それは思いもしない言葉だった。
確かに西園寺がアメリカに行くんだから婚約者の私が着いていくのは当たり前。
でも、結婚してアメリカに行くってことは学校を辞めて家庭に入るということ…なんだよね。
「答えは今すぐじゃなくていい。
…………だから考えておいてくれないか?」
「分かった。」