性悪な彼のオモチャ
前の席にいる二峰 郁【ニホウ イク】ちゃん。優しさにかけて郁ちゃんの右に出る子はいない
それぐらい、いい子なんですっ。
ここは郁ちゃんに聞いてもらおうっっ。
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『郁ちゃんっ彼方君がねっ…あたしにだけひどいの』
『そうなのっ?とっても仲良さそうに見えるけどなぁ…それに神宮寺君優しくないかな?』
そう首を少し傾げながら、優しい顔をしている。
でも、みんな彼方君の性悪さを知らないんだよ。あの王子スマイルの裏にあの顔があるんだから…
『本当にひどいんだよっ…』
『未恋ちゃん、そんなに悩んでるの?』
かなりの悩みよ。今のあたしの最大の悩み
『もう、嫌なのっ。彼方君』
『そっか…じゃあ、あたしが何とかしてみるね』
優しい微笑み。
やっぱりここは郁ちゃんだよっ。
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