性悪な彼のオモチャ




あ、そうそう。
朝の話、紗耶にまだ言ってなかったんだった。



『紗耶っ、あたしね使用人にならないといけないらしいの…』


『え、何それ使用人ってどうしたの?』



紗耶はびっくりした様子であたしを見た。
あたしも、使用人なんて自分がやるなんて思っても見なかったよ



『なんか、お父さんのお友達が大変みたいであたしが家事するみたい』


『でも使用人ってことは金持ちの家のだよね?羨ましい。いいじゃない。あたしが行きたいぐらいよ』



絶対他人ごとだから言えるんだよ。
そんなこと…


最悪な人生の始まりなんだきっと…


今日は本当についてないもん。



『今日の帰りからなんだよ?お母さんがもう、あたしの荷物送っちゃったから』



本当にあの親、あたしがいなくていいってことなの?


本当にひどい親。



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