性悪な彼のオモチャ



-放課後-



やってきたこの時間。
彼方君はすぐに席を立ってあたしの手を握りながら走り出した。



大河君の高校まで歩いて30分らしい…
彼方君ってなんだかんだ大河君のこと好きなんだねっ。



「何お前は笑ってるんだよ」



『笑ってない。』



ううっ、あたし何いつの間に顔出して馬鹿じゃない。



「笑ってるんだよ、不細工」



ひどい、自分の顔がいいからって、最悪だ。有り得ない…



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