性悪な彼のオモチャ



『彼方君、なんであそこで口塞いだんですか。』



「…あっ?そんなのこんな面白いオモチャをみすみす手放すわけないだろ」



彼方君…
何もわかってない。


あたしはそんな言葉がほしいんじゃないよ。わかってよ



『何も面白くない、あたしは面白くなんかない』



彼方君は、あたしをオモチャとしか思ってないんだ。


ただのお遊び道具。
退屈しのぎのオモチャ…



やっとわかった。花絵先輩を見てやっとわかった


あたしは彼方君しか王子様に見えないんだ。




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