性悪な彼のオモチャ
そして、あたしたちはバスケットゴールやテニスコートがある、リッチな公園に着いた。
何故この公園はこんなに綺麗なんだろう?
そんなことはどうでもいい。というツッコミを自分でして妄想ワールドを終了させた。
「ついた、じゃあやるか…フリースローで5本先に入れた方が勝ち」
『う、うん。』
よっし、家に帰れるんだ頑張らなければ。未恋ファイトー。
『じゃあ、あたしからやります』
ひゅーっ、と逆回転がかかりながらバスケットボールはゴールに向かっていた。
カシャ、
第一球目成功。
『やったーさすがあたしっ』
ジャンブしまくりで喜びを表現。
「おぃ、喜んでる暇あるのか?」
え……?
にやっと微笑み、あたしに必殺王子スマイル。
かっ…かっこいい
って、コイツは王子様じゃない。
そんな暇に、あいつはシュートを決めてしまっていた。