性悪な彼のオモチャ





ヒューと冷たい風があたしを包み


あたしの敗北が確定したことを告げていた。



「さて、俺の言うこと聞くんだよね?」



『負けてしまったんだから、女に二言はないわよ』





もう、何で負けちゃったの?
あたし何やってるのよ、バカバカバカ




最後の最後に気が抜けていっつもそうだ、肝心なところで上手くいかない。





しかも、ついさっきあたしの夢を壊したこんな性悪偽王子なんかに負けてしまった



本当に最悪だ、それにこの男に何を言われるのか…





不安で堪らない。きっと変なことを言うに違いない。



あ。あたしの青春はここで神様のいたずらによってきっと無残なことになってしまうんだ



もうダメだよきっと…




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