性悪な彼のオモチャ
『何するのよー!』
頬をそっと触りながら、目に力を込めて性悪王子を見た。
王子様ごめんなさい、あたしはこんな今日会ったばっかりのやつに…キスされました
頬にだけど…あたしには、ショックなことなんだから。
「何って、頭悪いなまったく。それても口にしてほしかった?」
『しなくていいわよ、あたしのファーストキスの相手は王子様なんだからー』
「じゃあ、一生キスできないなー?王子様なんて絶対いないから」
な、なんていうことを…王子様は絶対いるもん
絶対いるんだから、今に見てなさいっ
『王子様はいるもん、あたしは王子様と恋に落ちるの』
「幸せな奴だな、非現実女」
この人は、どこまであたしの夢を侮辱すればいいんだろう?