性悪な彼のオモチャ





すべて、細かく紗耶に話した。




『やっぱ、未恋。確実に運命でしょ!』


『ち、違うのっ。あんな性悪な人なんか王子様じゃない』



理想とかけ離れてるよ、意地悪で表裏の性格のある王子様なんて王子様じゃないもん



『まっ、いいけど』



『あ、紗耶。これくれぐれも内緒にしてね?じゃないとあたしあそこらへんにいる女の子たちに何言われるか…』



考えてみるだけで怖い、あんな人数にばれたらあたし何されるんだろうか。




『それにしても、オモチャって…これから何されるんだろうね?あたしすごく楽しみ。ちゃんと現状報告とか毎日聞かせてね』


『な、何で?!』




『未恋が、王子様といつ結ばれるか気になるから!』





紗耶は面白そうとクスっと笑っていた。
ひどすぎる、人の不幸を笑うなんてー…



そ、それにあたしが結ばれるのはもっと優しい王子様なんですっ!



『紗耶の薄情者っあたしはあんな王子と結ばれません』



あたしの嘆きは悲しくも紗耶に拒否されてしまった。




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