性悪な彼のオモチャ
でも、そのときめきを味わっていたのは、あたしだけではなかった。
もちろん他の女子は―…
『キャー…かっこいい。』
『もう芸能人並みだよ』
だとか言って騒ぎまくりでいる、あたしはというと、とうとう運命的な出会いをしてしまった。
この完璧王子を放心状態で見つめていた。
「じゃあ席は…」
調度、あたしは一番後ろの席にいて隣に空いている席がある。
ま、まさか―…
先生が指差した先はあたしの席の隣
ドクン…ドクン―…
運命の出会いだよ。絶対にそうだよね?
「あっ。じゃあそこに座れ」
そして、運命の相手はあたしの元にゆっくり近づいて席に座った。
本当にかっこいい。
なんでこんなにかっこいいんだろう?
なんて、ずっとその転校生の顔を見ていたら目が合ってしまった。