性悪な彼のオモチャ




太陽がだんだん沈み始めた空。もうそろそろ夜になることを告げている。




あたしは、優しくてあたしのことを考えてくれる王子様じゃないといやなんだからあんな人大嫌い。我が儘で自分勝手で良いところなんて無い。





もう知らないっ




家を出てから僅か2日目でリタイアしそうだよ。



家に帰ってもきっと「戻りなさい」って言われるに決まってる



あたし行くとこないね?





そう、思っていると足首がくすぐったい―…



そう思って足元を見た。







「にゃんっ」



歩いているあたしの足元に真っ白の毛に灰色の瞳をした猫がやってきた。





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