KOOL〜この恋をつらぬき通す〜
「おい太陽、お前今日から高校生だぞ、もうちょっと財閥の息子らしく少しは落ち着い…」

「あ〜〜〜!!!!!」

「!?」

「裕二ヤバい!あと15分で電車きちまうぞ!早く!」


ちょっと余裕を持ちすぎたようだ。


俺は素早く新しい制服に着替えてワックスで髪をセットし、カバンに必要なものを投げこんだ。その間、約5分。

うん。上出来だ。


そして二人でリビングに下り母さんと父さんに行ってきますと叫んだ。


母さんがリビングのドアを開けて、車でいけばと言ってきたが、俺は電車で行く!とだけ言って外に飛び出した。


正直、車の方が楽でいいんだが、太陽が嫌がるので電車で行く事にした。


こいつは、自分が「財閥の息子だから」チヤホヤされるのをとても嫌う。


だから車で登校したりして目立つのが嫌なんだ。


小学生の時はよく車で登校してたけど、こいつが車で登校してるのはみたことがなかった。

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