第00夜
「必死の姿、サマになってたぜ。じゃあ…夢は終わりだ」
少年が言う。
そして、彼は夢魔を握り潰した。
姿見に映る黒い影から、一斉に獣の叫びが上がった。
鏡面が次々に割れてゆく。
そして、明葉の下の鏡の床が壊れ始めてゆく‐。
「…待って! なら、あなたは…!?」
明葉が少年に問う。
「言ったろ? 夢魔さ。只、俺は人の悪夢でアイツらを狩っている」
少年が話す中、世界を激しい破壊と揺れが襲う。
悪夢の全てが、消えていった‐。
「………」
美由が眠りから目覚めると、既に朝日が顔を出していた。
起き上がり、思わず胸に手をやる。
夢を見た後の体の怠さが無い…。
「終わったの…?」
美由は、無意識に呟いていた。
夢の体験は、よく覚えていない。
が、美由の中には不思議な感覚が残っていた。
只、ひとつ確かな事は‐。
美由の部屋のドアがノックされて、彼女を一番近くで心配していた人物が覗く。
「お、美由…起きてんのか。具合、今日は行けそうか?」
「…うん。ありがと、お父さん」
美由が父親に笑い返す。
美由は今日、学校で明葉と会う事が出来そうであった。
少年が言う。
そして、彼は夢魔を握り潰した。
姿見に映る黒い影から、一斉に獣の叫びが上がった。
鏡面が次々に割れてゆく。
そして、明葉の下の鏡の床が壊れ始めてゆく‐。
「…待って! なら、あなたは…!?」
明葉が少年に問う。
「言ったろ? 夢魔さ。只、俺は人の悪夢でアイツらを狩っている」
少年が話す中、世界を激しい破壊と揺れが襲う。
悪夢の全てが、消えていった‐。
「………」
美由が眠りから目覚めると、既に朝日が顔を出していた。
起き上がり、思わず胸に手をやる。
夢を見た後の体の怠さが無い…。
「終わったの…?」
美由は、無意識に呟いていた。
夢の体験は、よく覚えていない。
が、美由の中には不思議な感覚が残っていた。
只、ひとつ確かな事は‐。
美由の部屋のドアがノックされて、彼女を一番近くで心配していた人物が覗く。
「お、美由…起きてんのか。具合、今日は行けそうか?」
「…うん。ありがと、お父さん」
美由が父親に笑い返す。
美由は今日、学校で明葉と会う事が出来そうであった。