第00夜
「とりあえず、ゆっくりやろうぜ」
そう言って、坂本が空いている席に座る。
「けどさあ、その手の噂とかって星の数ほどあるでしょ?」
浅倉が言う。
「そうですね…出所のわからない話ばかりだし、記事に出来るのは限られるでしょうけど」
晃がPCの操作を続けながら言う。
「じゃあ、何か最近流行ってる噂ってあるか?」
坂本がそう言った時、部室の扉が開き、明葉が入ってきた。
「すいません! 遅くなって…」
明葉はバツが悪そうに佇んでいる。
「良いって。どうせ部長が元気なばっかりで、暇な部活だしさ」
「うん、その通りですよ」
と、浅倉、晃は笑って言った。
「え………」
白目で暗い影を背負う坂本。
「そ、そんな事無いですよ。私、ココの部室好きですし」
明葉は引きつって笑った。
「ハァ…。やっぱ、俺が二年の頃くらいが全盛期か」
そう言って、坂本は部室の片隅に目をやった。
一枚の写真が飾られている。
数人の生徒が集う、学校の屋上の写真。背景では入道雲広がる夏空に、美しい虹が出ている。
当時の記念なのか…坂本は、少し懐かしそうにそれを眺めていた。
そう言って、坂本が空いている席に座る。
「けどさあ、その手の噂とかって星の数ほどあるでしょ?」
浅倉が言う。
「そうですね…出所のわからない話ばかりだし、記事に出来るのは限られるでしょうけど」
晃がPCの操作を続けながら言う。
「じゃあ、何か最近流行ってる噂ってあるか?」
坂本がそう言った時、部室の扉が開き、明葉が入ってきた。
「すいません! 遅くなって…」
明葉はバツが悪そうに佇んでいる。
「良いって。どうせ部長が元気なばっかりで、暇な部活だしさ」
「うん、その通りですよ」
と、浅倉、晃は笑って言った。
「え………」
白目で暗い影を背負う坂本。
「そ、そんな事無いですよ。私、ココの部室好きですし」
明葉は引きつって笑った。
「ハァ…。やっぱ、俺が二年の頃くらいが全盛期か」
そう言って、坂本は部室の片隅に目をやった。
一枚の写真が飾られている。
数人の生徒が集う、学校の屋上の写真。背景では入道雲広がる夏空に、美しい虹が出ている。
当時の記念なのか…坂本は、少し懐かしそうにそれを眺めていた。