甘空life〜ずっと好きでした〜

何時間ほどたっただろう。
外はもう夕日が沈み始めていた。

『もう.何をやっても無駄だ』
とあきらめていたあたし。

ガンガンッ!

急に窓ガラスを叩く音がして目をやると
そこには思いっきり窓をたたく優雪の姿。

「ゆ....うっ!」

届かない声を募らせて。叫び続ける。
優雪は口パクで『お前大丈夫?』と言ってるみたい。
こんな時にまで心配してくれるなんて....。
もう.最終下校時間はとっくに過ぎてると思う。
『大丈夫。ありがと』と口パクでかえす。
『鍵は?』
『開かない仕組みになってる』

 次の瞬間

バリーンッ!!

目の前には拳を握り締めて窓を割っている
優雪の姿。
「優雪!?」
手を血まみれになりながらも窓を外して
あたしの所まできてくれた。
 
そして.....抱きしめられた。



< 7 / 17 >

この作品をシェア

pagetop