甘空life〜ずっと好きでした〜
何時間ほどたっただろう。
外はもう夕日が沈み始めていた。
『もう.何をやっても無駄だ』
とあきらめていたあたし。
ガンガンッ!
急に窓ガラスを叩く音がして目をやると
そこには思いっきり窓をたたく優雪の姿。
「ゆ....うっ!」
届かない声を募らせて。叫び続ける。
優雪は口パクで『お前大丈夫?』と言ってるみたい。
こんな時にまで心配してくれるなんて....。
もう.最終下校時間はとっくに過ぎてると思う。
『大丈夫。ありがと』と口パクでかえす。
『鍵は?』
『開かない仕組みになってる』
次の瞬間
バリーンッ!!
目の前には拳を握り締めて窓を割っている
優雪の姿。
「優雪!?」
手を血まみれになりながらも窓を外して
あたしの所まできてくれた。
そして.....抱きしめられた。