私のちょっとだけ好きな9文字の人




俺は隣を見た。




関西弁で荒げた声の主は高柳だった。




「なんや最近、こそこそと。うっとうしいんじゃい!」




高柳は今にもその女子たちに突っかかりそうな勢いだった。




「はあ?翔子には関係ないやん」




女子も負けじと言い返す。




「なんや?ほんまは京介に言うんは怖くてよお言えんのやろ!卑怯なんじゃいお前ら!」




取っ組み合いになった。
周りは騒然となる。




俺はすぐさま高柳を止めに入ったが、
もう手がつけられない。




「こら!何してんの、あんたたち!!」




誰かが雪石先生を連れてきて
結局その場は一時収まった。




高柳とその女子は先生に別室へ連れられて行く。




俺は、ふと西田と目が合った。




< 102 / 392 >

この作品をシェア

pagetop