私のちょっとだけ好きな9文字の人
名探偵藤原京介の冒険-前篇-
8月27日。
夏休みも残りわずかだった。
宿題は何とか昨日のうちに終わらせた。
お手伝いのやつ以外は。
そして、毎日暑くて暇な日々を過ごしていた。
何もない。
何か事件でもないだろうか。
いや、不謹慎だな。
それにしても、もう9月になるというのに
あの人はまだいた。
「じゃ、行ってきます」
玄関で靴を履いている、この人。