私のちょっとだけ好きな9文字の人
「えー、それで、行き先はわかったわけですが、なぜ、あなたが相生真希さんの家に行くのか、それがわからなかった」
「それで?」
有希お姉ちゃんの顔が険しくなる。
確信についてるな。
「そこで、見つけたのが、カメラですよ」
「ん??」
「あなた、以前から言ってましたよね?"相生さんにガイヤの時の写真を渡したい"って」
「あ、うん!たしかに!」
「つまり、あなたは相生真希さんの家へガイヤの時の写真を届けに行った!違いますか?」
これが俺の推理だ。
すると、有希お姉ちゃんは急に笑い出し、
「そうよ、私は、どうしてもあの写真を渡したかった。ただそれだけなのよ!」
棒読みで泣き真似。
最悪だが、まあ、いいか。
「それでは、行きましょうか。パフェの美味しい喫茶店へ」
こんな感じで、俺の夏休みは終わって行った。