私のちょっとだけ好きな9文字の人
え?何これ?
なんで夏休み明け初日に転校生が来て、
その転校生に初日で告白されているんだろう。
クラスのざわつきも聞こえないほど、考える。
「藤原京介くん!」
「は、はい!?」
恋ヶ窪に名前を呼ばれ、立つ俺。
「高知で見かけた時からずっと好きでした。その・・・良ければ・・・私を彼女にしてください!!」
ざわつくどころじゃない、お祭り騒ぎとなった。
高柳も立ったまま、何も言えなくなっていた。
確かに、TVで見るよりもさらに可愛いし、
こんな子と付き合うことなんて今後一切ないだろう。
何となく。
そんなことよりも、謎が多すぎる。
高知ってなんだ?
高知で好きだったってどういうことだ?
俺は、何も言えず、ただ突っ立ったままだった。