私のちょっとだけ好きな9文字の人
恋ヶ窪香恋の初恋





昼休み。




俺たちは裏庭で待ち合わせをした。




西田に告白された場所、高柳を慰めた場所。
こういう話をするなら、ここに限る。




「お待たせー京介くん。待った?」




デートの待ち合わせをしてるカップルってこんな感じなのかな。
いやいや、違う。そんなことのために呼び出したんじゃない。




「あのさ、単刀直入に言うけど、俺、恋が・・・香恋のこと、好きじゃないけん」




香恋は、少し驚きながらも、平静を装い、




「うん。知ってるよ?」




と微笑みかけた。




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