私のちょっとだけ好きな9文字の人





高瀬がやってきた。
余裕があるように見える。




「ま、正々堂々頑張ろうぜ!」




握手を求めてきたが、無視した。
うざい。純粋に。




それに俺の相手はお前じゃない。
あの女だ。




入念にストレッチをしている、常盤七海。
今はこいつに勝つことだけを考えよう。




何メートル開いても必ず1位でゴールしてやる。
みんなと約束したからな。




なんか緊張というか、テンションがめちゃくちゃ上がってきた。




今すぐにでも走りたい。
でも、トイレにも行きたい。




そうこうしているうちに、入場門へと招集がかかる。




よし、行くぞ。





< 298 / 392 >

この作品をシェア

pagetop