私のちょっとだけ好きな9文字の人
「でも、男子は藤原くんしか知らんし、藤原くんも協力してね?」
え?俺だけ?
住岡とかには?
なんかちょっと嬉しい。
俺ってクラスで浮いてなかったのか?
「もちろん!俺にできることあったら、何でも言って」
肩の荷がどっと降りた。
琴吹はそんなこと微塵も気にしていなかった。
本当によかった。
そのあと、プリントを渡して、琴吹と別れた。
そして、西田のお母さんが帰ってくるまでの間、西田の家で待たせてもらうことになった。
その道中でまた少し話す。
「藤原くん、優しいやん」
「そうかね?」
「普通、そんなこと気にしてわざわざ家まで行かんやろ」
「いや、でも俺、女子から人気ないみたいやし、気にするよ」
「藤原くんさー、実は結構女子からの評価高いんだよ?」
俺は一瞬、耳を疑った。