私のちょっとだけ好きな9文字の人




テンションの上がった俺は、川田の"車のおもちゃ"を次々と倒していった。




その背後で誰かの気配がした。




相生。
まさかお前も俺にプロ帳を!?




「よ!元気にやってるかーい!?」




高瀬だった。
くそ。




「なんだよ。自分のクラスに帰れよ」




「そんな寂しいこと言うなよー俺たち友達やろ?」




そっちから一方的に話しかけていただけだろ。




こいつのおかげで気持ちのいい朝が台無しにだ。、
何かお礼をしなきゃいけない。




「そういえば、さっき放送で教頭先生に呼ばれとったぞ?」




「え?俺が教頭先生に?」




「うん。なんか、"校長室で待ってるからノックをせずにはいってくるように"やってさ」




「まじか!んじゃ、行ってくる!じゃあな、京介」




そう言って高瀬は教室を飛び出していった。
きっと朝の会には帰ってこれないだろう。




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