私のちょっとだけ好きな9文字の人




改めて説明する。




「なるほどなーそういやプリント配られとったなー」




高柳は机からそのプリントを出す。




「で、クマはどうすんや?」




その呼び方はやめてほしい。




「いやー、まだ迷っとるんよねー、うん」




高柳は何かに気づいたように目を輝かせた。




「なーるほどなー」




すると、高柳は急に自分の椅子の上に立った。




「みなさーん!ちょいと聞いたってやー!」




クラスのみんなが高柳に注目する。
まずい。




「あの、7月22日のダンスにな、京介とうちが参加するんやけど、ちと二人っちゅーのは寂しいやん?みんなも出たってくれんかー?」




あのバカ。






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