私のちょっとだけ好きな9文字の人
五時間目。
俺は、ダンスへの参加の紙を高柳の分と一緒に、提出した。
それに続いて大島と住岡も。
何だか、
「サッカースクールは和霊祭に全面協力します」
みたいで恥ずかしい。
ま、とりあえず、夏の予定は一つ決まったな。
あ、サッカーの大会も合わせて二つか。
俺は、それをノートに書いていると、
高柳が俺の右腕をトントンと叩いてきた。
「どしたん?」
高柳はさっと、手に持っていたメモ帳を渡して、
「りこぴんからや」と言った。
琴吹から手紙?
何だろう。
「藤原くんって本当にダンス、参加するん?」
俺は、そのメモ帳の空いたスペースに「参加するよ」と書き加え、
高柳に「琴吹に回して」と小声で伝えた。
そういえば、授業中にこういうやりとりするのって
なんか楽しい。