私のちょっとだけ好きな9文字の人




相生がこっちへ近づいてくる。




「ん?何?翔子」




ああ、やっぱり可愛い。
透き通るような声。
長い髪。
汗を拭くしぐさ・・・
顔が火照っていく。




「あのなー、京介のアホがな、めっちゃ下手やねん。そやから、京介がマッキーに振り付け教わりたいんやってー」




「お、おい!ちょ、そんなこと・・・」




相生の前で何を言ってるんだこの関西女は!




「え?別にいいけど?」




相生がそう返事をする。




まじか?
俺が相生とマンツーマンで?
こんな奇跡があっていいのか?




高柳は去り際に「じゃ、頑張ってなー」とだけ
言って大島たちのところへ行く。




頑張る?
何を?
ああ、ダンスか。





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