私のちょっとだけ好きな9文字の人
「なるほどねープロ帳書いとったんやー」
「うん。それで、あいつにチャームポイントのこと聞いたら・・・」
「あー知っとる!髪の毛サラサラのやつ!」
「それも忘れてください」
それから相生は「ちょっと待っとって」と
自分のかばんのところへ行く。
何だろう?
「はい、これ、よかったら書いて」
手にはプロ帳があった。
そうだ。
これだ。
俺はこの時をずっと待っていたんだ。
今日は何ていい日なんだろうか。
「じゃ、そろそろ練習再開しよっか」
「うん」
俺はプロ帳を自分のかばんに大事にしまって
相生の隣へ並ぶ。
もう恥ずかしさはなかった。