私のちょっとだけ好きな9文字の人
「なんか相談事?」
「相談・・・というか・・・何だろ・・・えへへ」
ここまで来ると
何かイライラしてくる。
「言いたいことがあるならはっきり言えよ!」
とはっきり言ってしまいたい。
無理だ、だって俺、そんな勇気ないし。
けど、もう少しでチャイムが鳴ってしまう。
掃除の時間に遅れると先生がうるさい。
「用ないんやったら俺、行くわ」
そう言って俺が立ち上がるよりも先に
西田が立ち上がって俺の行く手を阻んだ。
「何?どしたん?」
西田は、立ったまま何かを我慢しているようだった。
「トイレ行きたいなら、早く行けば?俺、もう帰っていい?」
「違うの!」
怒りがこみあげてくる。
もう限界だ。
「なら、何なん!?」
俺は、怒鳴った。
すると西田は俯いたまま。
「私、京介くんのことが好きなの!!!」
俺に負けないくらい叫んだ。