私のちょっとだけ好きな9文字の人




「なんか相談事?」




「相談・・・というか・・・何だろ・・・えへへ」




ここまで来ると
何かイライラしてくる。




「言いたいことがあるならはっきり言えよ!」




とはっきり言ってしまいたい。
無理だ、だって俺、そんな勇気ないし。




けど、もう少しでチャイムが鳴ってしまう。
掃除の時間に遅れると先生がうるさい。




「用ないんやったら俺、行くわ」




そう言って俺が立ち上がるよりも先に
西田が立ち上がって俺の行く手を阻んだ。




「何?どしたん?」




西田は、立ったまま何かを我慢しているようだった。




「トイレ行きたいなら、早く行けば?俺、もう帰っていい?」




「違うの!」




怒りがこみあげてくる。
もう限界だ。




「なら、何なん!?」




俺は、怒鳴った。
すると西田は俯いたまま。




「私、京介くんのことが好きなの!!!」




俺に負けないくらい叫んだ。















< 86 / 392 >

この作品をシェア

pagetop