いつかまた…

“ごめんね、そしてありがとう”

ようやく2ヶ月が経ち、
里親探しで、1匹また1匹と貰われていくにつれ、
ハーブの元気も次第になくなっていった。
赤ちゃんがだんだんいなくなるのが辛いのかなって思って様子を見ていたある日仕事から帰ると、
急激にやせ細り、
呼吸困難で苦しんでいた。
私は慌てて動物病院へ連れていったが、その日に限って研修だの定休だので休みになっていた。
『一晩なんとか頑張れ』
翌朝一で連れていった。
即入院…
お腹の中にものすごい膿が溜まっていて、
でもハーブが弱まっているから、すぐに手術が出来なかった。
膿をとってもとっても毎日溜まる。
落ち着いてから検査してもらったが、はっきりした原因がわからない。。
けど、
出産して抵抗力がまだ弱い時に外に出て、
なんかの植物の種を吸い込んだらしく、
それで肺に穴が開き、膿が溜まったのだという…
当分は退院出来ないと、そう覚悟したのは、ハーブの回復を信じていたからだ。
仕事帰りや休みの日にハーブに会いに行った。
立ち上がることもせず、小さな声でにゃぁと…
わたし達のことわかるんだなって嬉しかった。
ハーブの大好きなパパは、仕事終わるのが遅かったため、なかなか会いにいけないでいたが、
早く切り上げて久しぶりにハーブのところへ行った。
すると、
立ち上がり、パパの元へ近づいて鳴いたという。
その次の日、12月9日…
突然ハーブが息を引き取ったと連絡があった。
前日にパパが会いに行った時には、立ち上がりを見せ鳴く元気があったのに、どうして…
最後にパパに会いたかったんだろう…
きっと、
パパが来てくれるの信じて、頑張り、最後の力を振り絞ったんだろう…
苦しかったんだね、ハーブ。
ごめんね、ハーブ。
涙が止まらなかった。
悔やんでも悔やんでもハーブはもういないんだ…
ハーブとの思い出が蘇ってくる。
硬直した体は、とても冷たかった。
夜遅かったため、ハーブを家に連れて帰り、休みの日に庭に埋めてあげようと、
わたし達家族の元で過ごした。
チーズは、久しぶりに会ったハーブの体をペロペロなめては、ずっと傍から離れることはなかった。。
たった１年しか生きていないハーブ、赤ちゃんの時に親からはぐれ、元々体は強いほうではなく、よく風邪もひいていたが、いなくなってしまうとは思っていなかった…
たった１年だけど、ハーブとの思い出がたくさんある。
ごめんねしか言えなかったけど、
ありがとうと言いたい。
わたし達の家族の元へ来てくれて、ほんとにありがとう。