兄貴がミカエルになるとき
カタカタと天井でまわる大きな扇風機。
ゆったりとした穏やかな時間の流れ。
ダーリンがアルトで発するクリアな英語と素敵な笑顔。
なんだか私を囲んでいる空気の重さや質感までもが変わってしまった気がする。
トオ兄との口げんかでいらだっていた気持ちもすっかり癒され、この店に入ってくれたトオ兄に感謝の気持ちさえ湧いてきた。
“ああ、なんだかいい日だ”なんて思えるほどに。
トオ兄と話しているダーリンをもう一度そっと見た。
視線がぶつかり、慌てる私にニコッときれいな笑顔を見せた。
私の心がもうひとかけら、ほろりと崩れた。
「咲季、妄想の世界に入るな。あっけなく恋に落ちたとか言うなよな」
トオ兄の耳打ちに、現実に戻る。
そしてさらにその後、トオ兄がダーリンに発した言葉で完全に妄想から解き放たれた。
ゆったりとした穏やかな時間の流れ。
ダーリンがアルトで発するクリアな英語と素敵な笑顔。
なんだか私を囲んでいる空気の重さや質感までもが変わってしまった気がする。
トオ兄との口げんかでいらだっていた気持ちもすっかり癒され、この店に入ってくれたトオ兄に感謝の気持ちさえ湧いてきた。
“ああ、なんだかいい日だ”なんて思えるほどに。
トオ兄と話しているダーリンをもう一度そっと見た。
視線がぶつかり、慌てる私にニコッときれいな笑顔を見せた。
私の心がもうひとかけら、ほろりと崩れた。
「咲季、妄想の世界に入るな。あっけなく恋に落ちたとか言うなよな」
トオ兄の耳打ちに、現実に戻る。
そしてさらにその後、トオ兄がダーリンに発した言葉で完全に妄想から解き放たれた。